電化製品等の使用感を書く。
古屋雄作が作った「うんこドリル 漢字 小学3年生」の中身を確認した。
やはり、国語の教材としては使えないものであった。
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題名:「うんこドリル 漢字 小学3年生」
著者:古谷雄作
デザイン・イラスト:小寺練
編集:山本周嗣、谷綾子
出版社:文響社
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★例文が不器用で苦しい
日本語として絶対に間違っているというわけではないが、どうにも苦しい例文が多い。
「気持ちを集中すれば十秒以内にうんこできます。」(15頁「集」)
「うんこを肩に載せたまま、バランスを持続させる。」(20頁「持」)
「今きみが僕の部屋で見つけたうんこは、氷山の一角だ。」(36頁「氷」)
「僕の体内にうんこが宿っている。」(41頁「宿」)
「このうんこを早く屋外に捨ててきなさい。」(42頁「屋」)
会話で「おくがい」?
「今きみが拾ったものは、僕のうんこの一部です。」(64頁「部」)
「これは、僕の運命を決めたうんこです。」(70頁「命」)
「うんこの中に血管は通っていない。」(72頁「血」)
「日本各地から、都(みやこ)にうんこが送られてきた。」(76頁「都」)
「湖水を埋め尽くすほどの大量のうんこ。」(78頁「湖」)
湖面ではない。
★意味がよくわからない例文も多数
「うんこを死守する。」(22頁「守」)
具体的にはどうすることなのか、いま一つわからない。
「うんこを人に向けるのは良くないよ。」(23頁「向」)
これも「うんこを人に向ける」というのがどういう動作なのか、わからない。
「おばあちゃんが、僕のうんこを鉢に植えてくれた。」(28頁「植」)
「うんこを使って、田植えの練習をしましょう。」(28頁「植」)
うんこを植物に見立てて、土に植えるということなのか?
「このうんこは、昭和史に残るうんこだそうだ。」(40頁「昭」)
「うんこを並べて音階を作ってみよう。」(44頁「階」)
「僕はうんこに階級をつけている。」(44頁「階」)
「児童公園に行って、うんこごっこで遊ぼう。」(47頁「童」)
うんこごっことは? 説明がない。
「警察が、うんこ事件の真相にたどり着いた。」(54頁「真」)
うんこ事件とは? 説明がない。
「敵の攻撃で、主人公の鼻にうんこが近づいていく。」(73頁「鼻」)
状況がさっぱりわからん。
「世界中のうんこが消えるという悲劇。」(88頁「悲」)
悲劇?
「もうすぐうんこの大サーカスが始まる。」(93頁「始」)
うんこの大サーカスとは? 説明がない。
「進化して空を飛べるようになったうんこ。」(100頁「化」)
進化とは?
★学習する語が活かされていない
「うんこを我慢しながら畑仕事を頑張る。」(28頁「畑」)
「畑作に使用する道具にうんこを付けないでください。」(28頁「畑」)
「茶畑の中でうんこをしているおじさんがいました。」(28頁「畑」)
「うんこが落葉のようにひらひらと落ちてくる。」(29頁「葉」)
イメージしづらい。
「おじいちゃんが、にこにこ笑いながらうんこに日本酒をかけている。」(39頁「酒」)
「先生が毛筆でうんこをつついています。」(65頁「筆」)
毛筆は物を突付くのに向いてないような・・・。
「火薬と間違えてうんこを持ってきてしまった。」(69頁「薬」)
「うんこに羊毛を飾り付ける。」(101頁「羊」)
見方によっては、「うんこ」という語が活かされていないとも言える。
★手抜きの例文もいっぱい
「絵の具にうんこを混ぜて油絵を描いてみよう。」(37頁「油」)
小学生にとって「絵の具」といったら水性の絵の具では?
★絵が汚い
うんこの絵は、立体的なもの、液体状のもの、棒状のものなどがあり、可愛らしくない。
ウンコに指を突っ込んでいる絵や、うんこに竹とんぼを突き刺している絵もある。
全身がうんこまみれの人の絵あり。
★「うんこ」という語が活かされていない
ドリルの表紙には「全例文でうんこの使用に成功!」と書かれているが、実際には適当な名詞に「うんこ」を混ぜただけという文章が多い。
「うんこ中学」「うんこ委員」「うんこ商店」「うんこ神社」「うんこ事件」「うんこ病」「うんこ列車」「うんこ帽子」
☆書き順の指示はわかりやすい。
書き順の指示は、普通のドリルと同じでわかりやすい。