電化製品等の使用感を書く。
ルーシー・ヴァイン氏が書いた「Hot Mess」の日本語版を読んだ。以下はその時のメモ。
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書籍:「ほんと、めちゃくちゃなんだけど 完璧ではないわたしのしあわせの見つけかた」
原題:「Hot Mess」
著者:ルーシー・ヴァイン(Lucy Vine)
訳者:森信太郎(もりしんたろう)
出版社:株式会社CCCメディアハウス
2018年11月9日初版発行
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主人公に魅力がない。
主人公に感情移入できない。
小学生のような考え方をする主人公(29〜30歳)。芯がない、骨がない。
主人公は自分に甘く、他人に厳しい。
ビッチ系キャリアウーマンの主人公で、新鮮味が無い(独身、ヤリマン、ワインとアイスクリーム三昧、他人に縛られたくない、けれどもヤリたい放題自由にやってていいのかと自問する)。
結婚せず一人でいるのが悪いことなのか、などと言う割には男のことばかり考えている。
とにかく都合がいい(主人公は芸術の賞を取り、大金を手にし、家を手に入れ、仕事も順調で、彼氏もできる)。
主人公以外の登場人物もこれといった特徴がなく、あまり記憶に残らない。
固定観念に縛られている人間はこんなもんだろう、という固定観念の下に生まれた登場人物たち。
隠すほどのこともない情報を無駄に隠しているのが興醒め。
伏線も無しに重要な情報を後出しし、どんでん返しをするのが興醒め。
現実にはあまりなさそうだが、小説ではありがちな話。
「末永く幸せに暮らしましたとさ」というのはつまらないと言いつつ、最後はおとぎ話のように幸せになってしまう。
仕事以外の問題では、主人公の今後が期待できるような明確な結末は無い。
仕事の描写は殆ど無く、デートの話ばかりなのに、仕事で大成功してしまう。
主人公の父親の小説は、物語全体の中であまり役に立っていない。
ロンドンに住んでる人によると、30歳独身は本書で描かれているように周囲から虐められたりはしないらしい。
★主人公は、結婚・出産こそが幸せへ至る道である、という考え方に疑問を抱いている。
★主人公は、友人の勧めるままに出会い系アプリを使ってデートを繰り返す。
★主人公は、他人を陥れるための嘘を頻繁につく(同僚を嘘つき呼ばわりする嘘、親友の彼女を陥れる嘘、自分に言い寄ってきた男の評判を下げるための嘘)。
★主人公は、様々な場面でレイシズム(人種差別)、エイジズム(年齢差別)、セクシズム(性差別)を発見する。
★主人公は、独身子無しで居続けたいと願う。独り身は「しあわせな状態」である。
★主人公は、結婚すると自由でなくなり不幸になる、と考えている。
★主人公は、子供を生むと自由でなくなり不幸になる、と考えている。
★主人公は、特別な努力をしなくても周りの人間にチヤホヤしてもらえる。
★主人公は、訳もなく浮気をするが、当然許してもらえる。(母親が癌になっている間、時間が有り余っていたらしく、浮気をしまくる。)
★「自分をちょっとずつ、たくさんの男どもに捧げるのがわたしのしあわせ」(437頁)
最後は「結婚・出産しない人生もありますよ」ということを話して終わり。「Hot Mess」は駄作。